レンズのお手入れ法(究極ガイド)

きれいなレンズを使うと、小さな汚れや写真の品質を低下させる奇妙な光り方やフレアなど意図しない作用を防ぐことができます。

この完全なガイドでは、ガラスやコーティングを損傷することなくデジタルカメラのレンズをクリーニングする方法を紹介したいと思います。

まず、レンズにほこりやシミがつくのを防ぐ方法を紹介し、次にレンズの品質と価値を長期間維持するための適切なレンズクリーニングの方法を紹介します。

第1章:レンズキャップとUVフィルターの重要性

長期間レンズの品質を保つため行うべき、または避けるべきことがいくつかあります。

まず、レンズキャップをなくさないようにする必要があります。誰もがどこかで、些細なことで簡単にレンズキャップをなくしてしまいます。レンズを取り替えたらすぐポケットにレンズキャップをしまうことをお勧めします。

このように、キャップをすぐカウンターに置き、次の瞬間それを忘れてしまうリスクを回避します。撮影終了時、または別のレンズに取り換えた時も、レンズキャップはちゃんと手元にあります。

フロントレンズキャップよりも重要なのはリアキャップです。レンズからセンサーにほこりや汚れが付着するのを避けるため、レンズを使用していないときは常にリアキャップを付けてください。

レンズキャップを紛失した場合は、できるだけ早くスペアキャップを注文してください。安価で、適切なサイズのノーブランドのものを必要な数だけまとめて買っておくといいでしょう。保管時レンズにほこりや汚れが付着しないようにすることは、レンズをクリーンに保つための最初のステップです。

特に時間が経つと、残ったほこり汚れがレンズ本体に入り込んでずっとそこにとどまる可能性があるためです。

ほとんどすべての写真家や映画製作者が知っているもう1つのアイテムはUVフィルターです。その目的は、紫外線からレンズを保護することです。しかし、多くの人はフロントレンズを傷やほこりから保護することを第一の目的としてこのフィルターを使用します。

安価なフィルターを使用すると、たとえわずかであっても、画像全体の色が変わる可能性があるので注意してください。しかし、UVフィルターは一般的にそれほど高価ではなく、レンズを保護するための手軽で簡単な解決策といえるでしょう。

これらのフィルターを使用する場合でも、レンズの場合と同じように、適宜適切な方法でフィルターをきれいにするようにしてください。

第2章:カメラレンズをお手入れする頻度

レンズのお手入れ頻度について明確な答えはありません。というのも、レンズを使用する頻度や保管方法によるからです。私の場合、めったに使用しないレンズは密閉容器に入れて保管しており、年に一度手に取ってみてもレンズはきれいです。

しかし、私が毎日使用する頼みのレンズは、特に屋外で使用すると、すぐに汚れてしまいます。 この場合、撮影の前に汚れたカメラレンズをきれいにします。 ほとんどはほこりを取り除くだけで済みますが、時にはうっかりレンズにつけてしまった指紋をきれいにしなければならないこともあります。

私はそのたびにレンズをきれいにはしないかもしれません。なぜならレンズを掃除するたびにレンズにうっかりダメージを与えてしまうかもしれないので。

細心の注意を払っていても、レンズをきれいにするたびに拭き傷ができてしまうかもしれませんので、簡単に言うなら、「必要な場合のみ」ということになるでしょう。

第3章 レンズを掃除しない方法

カメラのレンズをきれいにする適切な方法について話す前に、絶対に避けるべきことを確認する必要があります。あなたのジャケットは今の暑さの中では良い選択のように見えるかもしれませんが、衣料品は繊細なコーティングが施された高品質のガラスをきれいにすることを意図したものではない、ということに注意してください。

布のざらざらした質感は、フロントレンズのコーティングを傷つける可能性があります。レンズメーカーはフレアやゴーストなどの現象を抑えるためコーティングを施しているので、常にそれを保護する必要があります。

そして、高品質プライムレンズやシネレンズのような多くの高価なレンズには、まさにそのための特別なコーティングが施されています。ジャケットを使ってコーティングをこすり落としてしまっては、まさに苦労して稼いだお金をこすり落とすようなものです。

だから、あなたのジャケットは一眼レフカメラのレンズをきれいにするためではなく、あなたを暖かくカッコよく見せるためだけに使ってください。しかし、もしあなたが自然のど真ん中にいて、レンズに汚れが飛び散り、かつレンズクリーニングキットが周りにない場合は、ごくごくやさしくふき取ることで、これまでにない写真を撮ることができると思います。

しかし、もし事前に十分時間があり、これからの撮影の準備をするのであれば、Tシャツなどの衣類は絶対に避けてください。

第4章 ほこりを除去する方法

まず、ほこりを取り除く必要があります。 太陽のような明るい光源にレンズを向けると、写真の中にほこりの粒子が見えることがあります。 それらはボケ玉のように見えますが、非常に不快なことで、コントラストをかなり低下させます。

また、レンズを絞ると、汚れは写真に小さな黒い点として見えることがあります。 ですから、できるだけ早くほこりは取り除きましょう。

液体と指をフロントレンズに近づけないようにしていれば、レンズにつく汚れは空中に漂うほこりだけです。

これは簡単に除去できる汚れです。 レンズに息をふきかける人もいるかもしれませんが、注意してください。 レンズに息を吹きかけただけで、ほんの小さな粒子とはいえ、唾液がレンズについてしまうかもしれません。

液体はレンズの内部機構に入り込むかもしれないので、レンズのクリーニングに水のような液体は使わないようにしましょう。レンズ内部に水分が入るとカビや曇りが発生し、レンズが使えなくなってしまうかもしれません。

レンズからほこりを除去するには、小さなカメラ用エアブロアーか、ほとんどすべてのレンズクリーニングセットに付属しているクリーニングブロアーを使用するといいでしょう。

片手でレンズを持ち、逆さまにして、きれいにしたいガラス面が床に向くようにします。

そうすることで重力が働き、吹き飛ばされたほこりは床に落ちてレンズの中には入りません。

次に、エアブロアーをレンズに直接向けて、23回吹きかけます。 ほこりをすべて取り除くまでさらに数回吹きかける必要がある場合もありますが、布でほこりを取り除いてはいけません。

クリーニングクロスでほこりをガラスに押し付けると、レンズに傷が付いて、ダメージが大きくなってしまいます。 オールドレンズのいわゆる「クリーニングマーク」の多くは布でほこりを取り除いたことが原因です。ですから、まずは空気でレンズのほこりを取り除いてから作業を進めてください。

ほこりを取り除くもう一つのツールはクリーニングブラシです。 エアブロアー同様、これらの小型レンズブラシは多くのクリーニングセットに付属していて、レンズのコーティングを傷つけないように作られています。

しかし、これらのブラシは物理的な方法のため、やはりほこりを取り除くための最も穏やかな方法である空気を使用した後に使用を検討してください。

すばやくほこりを除去したい時や、空気圧で落ちない頑固なホコリがあるときは、ブラシを使ってもいいでしょう。

第5章 油脂と指紋を除去する

ほこりをすべて取り除いたら、レンズに油、指紋、その他の汚れがないか確認してください。マニュアルフォーカスを使っている場合、誤ってフロントレンズに触れ、油脂をつけてしまうことがよくあります。

このような油による汚れは、画像のコントラストを著しく低下させ、フレアの量を増大させます。以前、写真家は「夢のような輝き」を得るためフロントフィルターにワセリンを塗ったりしていました。

しかし、それからかなりの時間が経っているので、それらの「芸術的」画像は避けたいものです。また、油やその他の液体は時間の経過とともにコーティングを化学的に破壊することもあるため、これはやはり避けるべきでしょう。

この汚れを取り除くにはいくつかの方法があります。すでに見てきたように、通常の布で拭き取るのは避けてください。レンズのクリーニング用に特別に作られたマイクロファイバーティッシュであれば使うことができます。

ただし、マイクロファイバーであれば眼鏡店で無料で入手できるようなものでもいいというわけではありません。レンズクリーニング用に特別に作られたマイクロファイバーティッシュのみを購入してください。

また、同じ布はすでに油や汚れを吸収しているので、2回使うのはやめましょう。 2回目は効果がありません。

第6章 ツールを使ってレンズをクリーニングする方法

ただ円を描くのではなく、レンズの中心からレンズの端に向かってせん状に円を描くように拭いてください。

同じ場所をぐるぐる拭いていると、ほこりをこすりつけてしまうことになりかねないので、レンズを何度か確認しながら作業をした方がいいでしょう。

結果に満足できなければ、もう一度やり直したり、もう少し拭いた方がいい箇所を再度拭いてもいいでしょう。ただし、先ほども述べたように、ティッシュの同じ部分は二度使わないようにしてください。

マイクロファイバーがレンズのクリーニングに十分だと思わない人もいますが、いくつかのレンズメーカーは、レンズクリーニングキット用のためのマイクロファイバーティッシュを自社で製造しているくらいなので、この方法はベストだと言えるでしょう。

レンズをきれいにするための使い捨てウェットティッシュもあります。これらのティッシュは眼鏡を拭く時に使うものと同じようなものです。マイクロファイバーティッシュ同様、一度しか使用できません。

また、レンズの端を拭く時はレンズ内に液体が入らないように注意してください。それからマイクロファイバーとは異なり、ウェットティッシュは化学的に作用し、コーティングにダメージを与える可能性があるので、安価なものを購入しない方がいいでしょう。

しかし、高品質のものが手に入れば、マイクロファイバーティッシュと同様にレンズをきれいにすることができます。

レンズのクリーニングにどのティッシュを使用する場合でも、荒っぽくならないように注意してください。

クリーニング中に力を入れすぎるとレンズに「クリーニングマーク」が残ってしまい、取り返しのつかないダメージを与えてしまいます。

レンズから液体を除去するもう1つのツールは、レンズペンです。これは、特殊な素材と組み合わせてレンズを適切にクリーニングします。

ティッシュと同じように、クリーニングする場所をらせん状の円を書くようにして作業します。

またレンズを傷つけないように、事前にほこりを取り除いておきましょう。

第7章 洗浄液について

私の友人でキヤノンのカメラレンズをアルコールでクリーニングする人がいますが、それはベストな方法ではないと思います。 すでに述べたように、レンズをクリーニングするときは常に液体が入り込まないようにするべきです。眼鏡にダメージを与えることなく滴り落ちてくれることを前提に作られた眼鏡用洗浄液は、カメラのレンズに使うことを想定していません。

レンズにスプレーすると、液体がレンズバレルに入ってしまい、永久的な汚れとなり、最悪の場合、カビを発生させることもあります。

また、適切なティッシュでガラスを拭く前にガラスに息を吹きかけるのはよくありません。 人間の暖かい息は、想像できるほとんどすべての隙間に入り込むことができるほど小さな水の粒子なのです。

頻繁に息を吹きかけていると、レンズ内でカビや曇りが増殖し、ついには使い物にならなくなってしまいます。

結論

次の撮影の準備をする際、素早くクリーニングを済ますにはエアブロワーとマイクロファイバーティッシュの組み合わせがもっともお勧めです。

まず、コーティングにダメージを与えることなく、素早くホコリを取り除くことができ、次に、ティッシュでレンズに付着したその他の不純物を簡単かつ迅速に取り除くことができるからです。

このガイドがみなさんのお役に立てば幸いです。レンズをきれいに保つための概要を説明しましたので、撮影者であるみなさんはこれでもうほこりや指紋煩わされず最高の写真を撮り続けることができるはずです。

 - Josef Lichtenberger

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